口腔ケアが感染症予防になる理由と正しいやり方

受験生と風邪

こんにちは。
あおば台デンタルクリニック、院長の青木です。

毎年、冬になるとインフルエンザなどの感染症の流行が話題になりますが、皆さんの体調はいかがでしょうか。
感染症予防として、手洗いやマスクの着用などの対策を行なっている方も多いかと思います。実は、これらに加えて、口腔ケアも感染症予防に重要な役割を果たします。
今回は、口腔ケアによる感染症予防の重要性と方法について解説します。

なぜ?口腔ケアが感染症予防になる理由

のどや鼻の乾燥がウイルスの侵入口に

のどや鼻の中は、通常は粘液によって適度に湿っており、ウイルスなどの侵入を防ぐバリアとしての役割を果たしています。しかし、冬の低温で乾燥した環境では、のどや鼻の粘膜が乾燥して傷付き、ウイルスなどが体内に侵入しやすくなります。

口腔内の細菌がウイルスの侵入を手助け

口腔内に細菌の温床があると、そこにウイルスが付着しやすくなります。さらに、口腔内の細菌が作り出す「プロテアーゼ」という酵素が粘膜を破壊することで、ウイルスが侵入しやすくなることもわかっています。

細菌の温床「歯垢・歯石・舌苔(ぜったい)」とは

歯みがきが不十分な口腔には、たくさんの細菌が潜んでいます。これらの細菌が増える場所には主に、次のようなものがあります。

  • 歯垢: 細菌とその産生物のかたまり(バイオフィルム)で、歯の表面に付着している白色または黄白色のネバネバしたものです。
  • 歯石: 歯垢が唾液の成分と結びついて石灰化したものです。
  • 舌苔: 舌の表面に食べかすや古くなった粘膜、細菌が付着してできた白い苔(こけ)状の汚れです。

これらが蓄積すると、プロテアーゼが多く作られるようになり、感染症のリスクが高まります。
つまり、毎日の口腔ケアで歯垢や舌苔などの細菌を除去することが、間接的に感染予防につながるのです。

今日から実践!感染症予防のための口腔ケア

ここでは、今日から実践できる口腔ケアの方法をご紹介します。

丁寧な歯みがき

毎食後、歯みがきをして歯垢をしっかり落としましょう。歯間ブラシやデンタルフロスを使用するとより効果的です。

舌みがき

舌ブラシを使用し、優しく舌苔を取り除きましょう。舌の奥から前へ、かき出すように、ゆっくりとなぞると舌を傷付けずに行えます。

うがいをする

外から帰ったときは、うがいをする習慣を身に付けましょう。
口腔内の細菌を洗い流すだけでなく、口腔内の保湿にもなります。

口腔内を潤す

こまめに水分を摂取して、口腔内が乾かないようにしましょう。また、ガムを噛んだり、唾液腺をマッサージしたりして、唾液の分泌を促すことも大切です。

歯科医院での口腔ケア

当院では、以下のようなプロフェッショナルケアをご提供しています。

  • 歯科検診:むし歯や歯周病などの検査、咬み合わせや歯ならび、口腔清掃状況などのチェックを行います。
  • 歯のクリーニング:歯垢や歯ブラシでは除去できない歯石を専用の器具を用いて徹底的に除去します。
  • 口腔ケアのアドバイス:歯科衛生士が、口腔状態に合わせた正しい歯みがきの方法をアドバイスします。ご希望に応じて、デンタルフロスの使い方や舌みがきについてもご説明します。

毎日の口腔ケアで感染症予防を

口腔ケアは感染症予防の大切な一歩です。毎日丁寧に歯みがきを行い、定期的に歯科医院でクリーニングを受けることで、口腔内を清潔に保ち、ウイルスに負けない健康な体をつくりましょう。
口腔ケアについてご不明な点がございましたら、当院までお気軽にご相談ください。

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